Vol.5 円高って何?外貨投資で経済ツウ:その1
最近は、超低金利の国内金融商品を見限って、外貨の金融商品に目を向ける人も多いと思います。表面上の金利を見ると、総じて円での金融商品に比べて高金利のように思われます。でも、外貨って本当に儲かるのでしょうか?
そこで、今回から外貨投資について見ていくことにします。が、その前に「為替レート」と「円高・円安」についてお話したいと思います。
円を外貨に換える行為は、なんとなく「交換」的なイメージを持ってしまいがちですが、外貨取引に関しては、「売買」というイメージを持つようにしてください。
たとえば円をドルに換える場合は、「円をドルに換える」と考えるのではなく、「ドルを買う」と考えます。逆も同じで「ドルを円に換える」ではなく「ドルを売る」と考えます。ドルを通貨と考えるのではなく、商品と考えた方がよいかもしれません。
外貨を商品として売り買いするのであれば、そこには値段があるはずです。その外貨の値段のことを「為替レート」と呼んでいます。
新聞に、「東京外国為替市場、1ドル=109円50銭」、などと出ているのを見たことがあると思います。この「1ドル=109円50銭」というのが「為替レート」、つまり「ドルの値段」です。言い換えれば「1ドルを109円50銭で買う(売る)ことが出来たよ。」ということになります。
では、次の日の新聞に「1ドル=108円50銭」と出ていたとしましょう。前日は1ドルの値段は109円50銭でした。本日の1ドルの値段は108円50銭です。前日に比べて1円安くなっています。つまり1円「ドル安」になっているということになります。
アメリカ人になったつもりで、米国の側からこの現象を見てみましょう。前日までは、1ドルで買えるだけの円をくださいと銀行に行くと、109円50銭もらえました。本日、1ドルで買えるだけの円をくださいと銀行に行くと、108円50銭しかもらえません。これは、円の値段が上がった、円が高くなったということを意味します。つまり「円高」になったというわけです。
要するに、1ドル=109円50銭が108円50銭になるということは、日本からみるとドルが安くなるので「ドル安」、米国から見ると円が高くなるので「円高」になるというわけです。
現在は、「円高」と呼ぶのが一般的になっています。
見た目上、109円50銭が108円50銭と低くなるから、「円高」と呼ぶには最初は抵抗があるかもしれませんが、通貨を商品と考えるようにするとすぐ慣れると思います。
1.外貨は交換ではなく売買と考える
2.為替レート=外貨の値段
3.外貨の値段が上がる=円安、外貨の値段が下がる=円高
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