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Vol.6 世界が相手だ!外貨投資で経済ツウ:その2

 外貨の値段である「為替レート」は、「外国為替市場」というところで決定されます。株式と同じように、外国為替市場でも市場参加者の需要や供給にあわせて刻々と値段が上下します。

 私たちが外国為替市場に参加するためには、銀行などの金融機関に外貨専用の口座を開設する必要があります。外貨専用の口座が開設されたら、いよいよ外貨取引の開始です。

■2%金利がつかないとイキナリ損?!

 金融機関で外貨を売買する際には、手数料が取られます。米ドルで大体1ドルにつき1円が相場となっています。(各金融機関や各国通貨・商品によって手数料額は異なる)

 例えば、いま1ドル=110円だとした場合、ドルを買うときは、110円に手数料の1円を上乗せした1ドル=111円が実際の為替レートとなります。一方、売るときは、銀行は手数料を差し引き1円安く引き取るので、1ドル=109円で売ることになります。

 銀行から外貨を買うときのレートをTTS(対顧客電信売相場)と言い、銀行へ売るときのレートをTTB(対顧客電信買相場)と言います。要するに、1米ドルを売買する際は、銀行から、買うときに1円、売るときに1円、合わせて2円の手数料を取られるということです。もし、1ドル=110円なら、2円というと1.8%になるので、外貨預金を考える場合は、少なくともそれ以上の金利が付かないと損してしまうことになります。

■偉人もサジを投げる?!外貨投資の儲け方

 では、外貨投資で儲けるにはどうすれば良いのでしょう?外貨を商品、外貨取引を普通の売買取引と考えるなら、答えは簡単。安く買って、高く売るだけです。しかし、これがなかなか難しいのです。

 1992年イングランド銀行との攻防に勝って「ポンド危機」を起こした為替投機の偉人ジョージ・ソロスでさえ「為替相場の予想は不可能だ」と言っています。つきつめて考えればそれくらい難しいものなのです。

 実際に、為替の値段を予想するときは、チャート(為替レートの変動グラフ)と経済ニュースを見比べるのが一般的です。チャートを使って過去10年分くらいのレートを追っていくと、その外貨の波が見えてきます。この波にうまく乗れるかがポイントとなります。

 現在のレート水準は、チャートの波から見て高いのか低いのか、今後この波がどう動くのか、というようなことを長期的な視点から考えることになります。例えば、米ドルの場合、1995年から2004年末までの10年間で、1番円高の水準が1ドル=80円台、1番円安の水準が1ドル=140円台となっています。もし、1ドルが100円以下であれば、かなりの低水準と言えるので、将来値が上がる(円安になる)可能性が高い。一方、1ドルが130円台以上だと高水準といえるので、将来値が下がる(円高になる)可能性が高い。

 あと、日本経済の動向も見る必要があります。日本の貿易黒字が多い、景気が悪い、政治が不安定、株式市場が低迷などは円安要因となり、逆なら円高要因となります。
 
 このようにチャート分析と経済の動向を見据えて外貨投資を行うことになります。

■ソロスの教え

 最後に、先ほど「相場を予想することは不可能だ」とソロスの言葉を紹介しました。しかし、ソロスはその後こうも言っています。「予想が不可能だと知っていることこそ私の強みである。」つまり、ソロスは完璧な投資策というものはないので、日々研究し、努力し、自分が間違っていると感じたらすぐにそれを訂正できる柔軟な考え方をもつべきだと言っているのです。

 このことは、お金儲けに限らず何にでも当てはまる言葉だと思います。人間とは不完全なもの。日々努力と間違いはすぐ訂正する謙虚な姿勢こそお金持ちになる一番の近道なのかも知れません。

今回のポイント

1.TTS・TTBとして金融機関から取られる手数料も無視できない
2.チャートの波に乗る
3.世界の中の日本経済を考える

チームリオ 谷口直樹


2005-09-27 12:23  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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