Vol.3 株ってなんだ?株式カセギ方指南:その1
「私は株式投資でウン千万儲けました!」書店のマネーコーナーに行くとこのようなオイシイ話がもりだくさんといったようなタイトルの本がズラリと並んでいます。本当にウン千万儲かるかどうかは別として、「株式投資」確かに魅力的な響きがありますよね。一夜にして大金持ちになれるのでは?となんだかワクワクしてきます。
今回はそんな夢いっぱい胸ドキドキの株式投資についてお話してみようと思います。
さっそく、株式投資での儲け方は……といきたいところですが、その前に「そもそも株式ってなんだろう?」ということについてちょっと考えてみてください。
まず、株式会社は誰のものか?社長のものでしょうか?従業員のものでしょうか?道徳上や信念上は別としまして、実は株式会社は実質的に株主のものなのです。「株主」とは、簡単に言ってしまえば株式を取得した人のことです。
株式会社が株主のものならば、株式とは「その会社の所有権を細かく分けたものである」とイメージすることができます。例えば、あなたが発行済株式総数100株の会社の株式を1株持っていたとしたら、その会社に対するあなたの持分は、100分の1となるわけです。
このように、株式を「会社の所有権を細かく切り分けたもの」と考えれば、株式を買うということは、その会社を買うということに他なりません。したがって、株価はその会社の値段ということになります。
株式は、株式市場というところで取引されています。株式市場において人気の高い株式は、株価が上昇し、人気のないものは下降していくことになります。
しかし、株式市場における人気投票の結果である株価が、その会社の値段として必ずしも適正だとは限りません。
この株式市場で決定される株価のことを市場株価といいますが、これはあくまでも市場参加者の人気投票の結果を反映したものでしかないので、その企業の本来の価値(適性株価と呼んでいます)とギャップが生じる場合もあります。今回の講座では、このギャップを狙います。このギャップを狙う投資方法を「バリュー投資」といいます。
バリュー投資法の株式売買の流れを説明します。
まず、その企業の本来の価値である適性株価より低い株価の株式、つまり、本来の業績に比べて不当な評価を受けているような株式を購入します。
すると、そのうち貪欲に投資対象を探していた他の投資家が、その企業の業績に気付き始めます。そして、次第に注目を集めるようになり、人気も上昇し、株価も適性株価に近づいていきます。
最後に、人気に火がついて、市場の株価が適性株価を抜いた時点で、その株式を売却するのです。
最初に買った価格と、最後に売却したときの差額が、儲けとなります。
以上、お話してきたようにバリュー投資で儲けるには、その企業の本来の価値、つまり、適性株価を知る必要があります。これがなかなか難しいのですが、このお話は次回に譲りたいと思います。
1.株式とは会社の所有権を細かく分けたもの
2.株を買うとは会社を買うこと
3.市場株価と適性株価のギャップを狙え
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